八月十三日

梅酒を呑んで考えた。
マメに働けば腹が立つ。
野暮に水させば泣かされる。
意地でも張らねば退屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると文字を動かしたくなる。
どこへ動かしても住みにくいと悟ったとき
偏見が生まれてアナグラム・チャンスがしたくなる。

三十五はもう若くない。男の夢の曲り角。

大谷熊生、肘枕。