■ドキュメント「東風」 開店から閉店まで 扉文
大谷能生
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「@月@日 吉祥寺のウチの近所になに屋だか分からない怪しい店が出来た。1年前の春だ。入口には謎のオフジェがドンとあって「東風」の文字。週末にな ると深夜までこうこうと明かりを灯している。出入りしているのが怪しい風体の若い連中ばかりだし、どうもライブをやってるような気配すらある。それに外に 漏れ聞こえてくるのはノイズみたいな音だし・・・。で、あんまり気になるんである日看板をちゃんと見てみた、らどうもCD屋らしい。おまけに時々ライブも やっているらしく、スケジュールには敬愛する永田一直や岸野雄一師匠、湯浅学教授の名前まであるでないの。あれれ、遠慮することはねーか。入ってみると、 レジにはセクシーな女性が座っていて、しかもインタネのエロサイトを見てるし、その奥ではタオルを頭に巻いたケンカの強そうなあんちゃんがソバをずるずる やってる……」(TOKYO ATOM 2001年6月号、「大友良英のJAMJAM日記」より抜粋)
吉祥寺駅から歩いてすぐそこの場所に、セレクト・ショップ「東風」は2000年5月から2001年8月まで店を開いていた。こうやって書いてしまうと、 本当に短期間しか活動していなかったんだなあー、としみじみ思ってしまうが、その期間にこの店で行われたイベントの数量と濃さはほとんど伝説的なものだ。 店長、露骨KITにおこなった閉店前と閉店後のインタビューと、サイトやビラから拾った当時のイベント情報を記載して、飛び抜けて個性的だったこのミニ ショップがどのように始まりどのように終わったのかを記録しておきたい。みなさんもこの記事を参考にして、どんどんお店をはじめてください。
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