12月31日

いよいよ今年も大晦日、一年三六五日、日も暮れ年も暮れ、執筆演奏講義に録音、歯をくいしばり、泣きながら、セツナサにセツナサに燗をつけ、鍵盤を叩き、どうすることも出来なくて、若い者にまじって、不精髭、吹けなくて鳴らなくて、ああ無惨、その非情噛みしめて、それが人生、どうにもならぬ、それが己の拙きさだめ、あん人たちゃよか衆、色眼鏡、されどわれらがクセナキス、そのイアニスの、せむ術もなく、負けました、リング変調器のつまみをいじり、それが男、頭さげ、涙こらえて、縄暖簾、明日は明日のラフロイグ、その木枯らしは自分の胸に、しょせん叶わぬ、ああ俺って奴は、遂に開かず、やいシェーンベルク!どうしてくれる、その雑兵の心意気、強い奴はスイスイとアナライズ、クレバーボーイ、スマートガイ、そうじゃないんだ、違うんだったら、目の前が暗くなる、単にシャンペンに黒ビールを入れただけなんだ、しかし君が俺の腰の悪さを笑うことは許さないよ、全国のテンプラ学生を代表して俺が許さないよ、せんべい汁で産湯をつかい、姓は大谷、名は能生、能生なーりー、うっかりしました、うっかりしたでは済まないんだよ、サックスから火が出る、その冷や汗を、背なにマリンバ走れよ仔馬、俺という、その一生に、なんにもなくて愛の夏、ところは横浜伊勢佐木町、僕冷やし中華、妻ワンタン、落ちて嬉しき正弦波、俺の一生やっぱり駄目だったと自分に言いきかせる、その一瞬が韻文派の辛さ、わかってないね、あんたってひと、いや電子音楽の話じゃないよ、俺、わかっていると思っていたんだ、絶望なんて、あんたのセリフになかったはず、絶望なんて柄かよ、奇妙な味の話をしましょうよ、大衆のなかへ、そのドロドロの真っ暗闇、泳いで泳いで、バッドニュースベアーズ!コンニャク好きの赤ん坊、ぎらつく太陽ポッピーズ、わかってないな、どうなっちまっただ、通院なんかしやがって、大莫迦野郎、いっつおんけでいーや、来年もよろしく!