感想というジャンル

『官能教育』ご来場いただきましてありがとうございました。プロデューサーの徳永さんがtwetter上などでの(?)感想をまとめて、メールで送っていただいたので、ありがたく読ませていただいております。以下のような感じ。
―――――――――――
昨日おっしゃっていたネット上の感想を集めてみました。
すべてツイッターからです。
「見てきた」「おもしろかったー」等、簡単な感想は省略しましたが、
他のイベントや舞台と比べると、ひとことで済ませている人は少なく、
分母の数のわりに、何かを触発されて書いている人が多いという印象です。

すずきとしお ‏@ToshioSuzu
producelab89『官能教育』「大谷能生×川端康成『山の音』」観劇。大谷さんの朗読を音楽のように聴きながら、三人の女優さんの何気ない仕草にエロチシズムを感じる。特に個性的な仕草をする訳ではないのに、しっかり三人の個性が見えていた。

ゆーり ‏@Ure888
今宵は『官能教育』大谷能生×川端康成「山の音」を拝見。官能教育は全作品に伺っているけど、今までとは趣が違ったな。なんというか、絵で言うとこれまでが油絵なら今回は水彩画。趣が違ったせいで最後まで頭のなかで「?」てなってたけど、アフタートークで一気に視界が開けた気がした。ごちゃごちゃした書類をトントンして揃えた気分。大谷氏が低音ボイスで淡々と語る性癖!や、今回も「教育」されました。大谷氏がときおりつかえながら朗読するのが逆に良かったなーなんて思う自分はやはり声フェチなのだと自覚した夜だった。

かいらくえんなつき ‏@natsukinoboyaki
官能教育「山の音」日常の女性のエロさって、油断にあるのだと思うのだけど、さすがに舞台の上では油断が足りてなくて、ちょっと不満。ここまでストイックでなく、もう一仕掛けあったらよかったのではないか。

のっちゃん ‏@sunseed_n
『官能教育』大谷能生×川端康成「山の音」@新世界。難解だった。 エコーする心象風景。こだまのような、打ち返すさざ波のような。家人の事を山の神っていわなかったかっけ?。と思うと、ちょっとした戦慄が。その山の音がどこから(誰から)なのかと。三人の女優の作り出す空気が素晴らしい。

hrdmsy ‏@hrdmsy
その後、官能教育 http://www.producelab89.com/  大谷能生×川端『山の音』。生活の音、風の音、演者の声、多様な音が多様な鳴り方で聞こえる。それに反応する/しないことも含め、舞台を構成する一要素である音響そのものにこうまでバランスが置かれた演劇もありなんだな、と。

azusa hirosawa ‏@sarauriaz
官能教育みてきた。事前に聞こえてきた宣伝文句も、ご本人によるアフタートークも相当にエロ推し、フェティシズム推しだったけど、そこじゃねえよおおお、といいたい。

柳井祥緒(作・演出担当) ‏@17cmyanai
「官能教育・山の音」、久しぶりにめっちゃ面白い舞台観た。演劇?パフォーマンス?とりあえず大谷さんの見たいものが悉く僕のツボにフィット。たぶんマザコン、そして真性変態に対するコンプレックスを持ってるはず。その自意識をきちんと作品に昇華していて痺れた。

troookie ‏@troookie
官能教育 大谷能生×川端康成「山の音」。テキスト量が少し多いかなとも思うけど、面白かった。構成がシンプルで、受け取っていて気持ちいい。このシリーズ信頼できる。しかしなんといってもアフタートークの最後あたり、マイクのコードで遊んでいた大谷さんの指先がいちばん官能的だった。

波佐谷聡 ‏@stripes0228
そういえば昨日、大谷さんの官能教育観に行ってきました。大谷さんに教わる事は本当に多いのですが、官能という視点で全く僕には及ばないような所を教育された気がしました。僕の実家は昔ながらの畳ばかりの家ですが、そこで生活している母や祖母への見つめ方が変化しそうで少しだけ困惑しています。

佐々木敦 ‏@sasakiatsushi
そして六本木に移動して新世界にて、徳永京子プロデュース官能教育シリーズ、大谷能生演出朗読音楽による川端康成『山の音』。出演は佐山和泉&間野律子from東京デスロックとナイロン100℃の水野小論。なんとなくそんな予感もしてたけど女優陣は終始一度も台詞を発さず、全編大谷君の朗読。リアルタイムで朗読=声を取り込んで加工変形編集しつつ幾つも重ねてゆく、アイムシッティングインアルームというかライヒ初期テープ音楽みたいなことをやってるのだが、面白いけどちょっと得意技に持ってき過ぎな気もした。あと、このアイデアは川端向きではなかったんじゃないかなあ。

桜井圭介 ‏@sakuraikeisuke
大谷能生「山の音」@六本木新世界。音と声(テキスト朗読)を大谷が担い、客席を向き横一列に並んだ3体の女優は(発話せず)身体と所作を「展示」する。クールだ。漱石「吾輩は猫である」の寒月君の「俳劇」というのを思い出した。

chaghatai ‏@chaghatai_khan
官能教育 第5回 大谷能生×川端康成「山の音」新世界。畳とYシャツと私、愛するお義父さんのため、きれいでいさせて♪ミラーボール使うならダンスのエピソードじゃないかな。と英子推しとしては思うのでした。

吉田アミ(東京 ) ‏@amiyoshida
大谷能生の朗読劇観てきましたー。エロいものを期待してたのですがエロくなかったのでそういう意味では残念でしたがたぶん、よしおはエロに興味がないのだなという感想を抱きました。コンセプト的にエロくなりそうなのに女優の動きは大谷家の猫そのものなのでした。その発想で考えると鮎、中絶、家の中の女性とは避妊手術を受けた家猫の生態と共通しており、その視点で演出し直したら面白いなとかいろいろ考えてました。アフタートークで「なんでもない仕草からその人の生き様が分かって面白い」という意図があんまり伝わらなかったのは、女優の3人が完全に人に観られている生活の仕草をしていたから。女の人ならわかると思いますが一人でいるときにああいう動きはしないですよねー。口紅を塗るという仕草を入れるところなどおっさんが考えた女性像すぎて違和感があった。あと、冒頭のアイロンがなぜ、ジェスチャーだったのか。演技でアイロンの重さが感じられなかった。手首はああならないはず。それはいいとして、ほかは小道具出していたのになぜ、アイロンだけ透明?その辺のことを聞いてみたいものだ。小道具をまったくださないで畳の上から一切出ないで一日の動きを1時間にまとめるような芝居なのかと思ってたらそれも違う。あと、朗読に関しても、3人に意味を持たせるなら音響もうちょっと工夫できた気が。マイク外してしゃべんないで朴訥とやってる冒頭のようなのが続くと自分としては好みであった。サックスが入って盛り上がっちゃう感じとかかなり音楽よりだったのでそれはそれで楽しめたんだけど女優がもったいない!とか思ってしまった。私はエロい動きが見たいので、口紅塗るよりは、後ろ姿で髪の毛とかすとか、煙草を吸うとか、顔を洗うとか、栗を剥くとか(サブリミナルエロ)、ぞうきんがけするケツを見せろとか思った。はっ!最近、富永監督の映画を観てたのでエロ仕草にうるさい状態になっている!っていうか、あれって、部屋とYシャツと私か。Yシャツもなんか意味があったら面白かったのに。唯一、男の存在を感じるのはYシャツだったわけだけど、あれがなぜ、4枚だったのかよくわかんなかった。最後落ちるのかと思った。西川美和監督の「ゆれる」のパンフだったと思うけど、香川照之が「男のおばさん」だという指摘があって、あれで洗濯物を畳むシーンがあるんだけど、それを思い出して、これ、女優じゃなかったらどうなっていたんだろうと思ってためしに吉田隆一さんで再生し直したらすっごい面白かった(笑)新世界はじめていったけど面白い場所だったな。新しい演劇やるにはちょうどいいスペースだと思いました。音も悪くないし。女の人たちが足音を立ててないところとか猫っぽかったんですよね。私なら、一人はもっと足音をどすどすやらせる。あと、女優の横顔が観たかったなー。

藤原ちから/プルサーマル・フジコ ‏@pulfujiko
大谷能生の官能教育、メモ。予想外の内容だった。大谷さんのフェティシズムはいわゆる「萌え」とはだいぶ違うらしい。明日から、もっと人のことちゃんと見てみよう、と思った。朗読にしても、キャッチーな都合の良いとこだけを抜き出して引用する感じでは全然なかった。つまりプロパガンダ的なところがなかった。ただ「山の音」の時間が流れていて、そこに女たちが出たり入ったりしている。というか、現れたり消えたり、と表現したほうが正確かも。そして究極的には、居ても居なくても存在としては同じ、という状態に至っていた気がする。時流と全然関係ないものをつくれてよかった、と大谷さんは言っていた。

masayukisakane ‏@SakaneTigers
producelab89《音符と身体によるリーディング》大谷能生×川端康成「山の音」。途中から、ほとんど力を入れることなく、夢見心地で、女優のしぐさをぼーっと眺めていた。僕のデータにインプットされていない官能感覚表現で、ある意味すごく贅沢な作品だった☆きょう出演していた水野小論さんは5月に観劇したナイロン100℃『百年の秘密』でヴェロニカ役をやっていた人だった。すげぇ嫌な女の役。きょう目撃したのは全くの別人だった★これも観劇のたのしみのひとつ☆水野さん以外に東京デスロックの佐山和泉さんと間野律子さんが出演。女性が畳の上で立ったり座ったり日常的なしぐさをするだけの演劇って、まさかCASTAYAの正体って、大谷能生じゃないか!?東京デスロック『演劇LOVE2008』。倦怠期『CASTAYA』もそうだけど、蜜月期を演じた佐山和泉さんと橋口久男さんの演技もトラウマ級にすごかった★http://deathlock.blog89.fc2.com/blog-entry-24.html … 大谷能生さんは音楽家だけど、東京デスロック『2001年~2010年宇宙の旅』に出演していたし、徳永京子さんも彼らの作品性を以前から理解していた。突拍子もない作品だったけど、これ確信犯だな。全員逮捕だな(笑)大谷さんが川端康成の作品をテマティックと評していたように映画というか、蓮實重彦の技法も入ってきていて、文学、音楽、演劇、映画の技法がいい感じでせめぎあってきた☆【論考】《1》大谷能生×川端康成「山の音」。「山の音」は、サザエが3つで始まり、鮎が3びきで終る。川端作品のテマティックな側面に興味がそそられるけど、僕は大谷さんが言っていたルーティンのしぐさの官能性に舵を切りたい。「女性が畳のうえでアイロンをかけてYシャツをたたむしぐさ」。 

ひなつ ‏@hinatsugurashi
教わる、という意味で、まさに官能教育だった。覗き見するひとの視点に忍びこむ愉しさ。関係性を求めない、妄想力。その信奉。透明人間、か。透明人間って、相手に触れたいけど物質じゃないから触れられないだし、あるいは自分の存在を知って欲しいと“一般生物”は主張したくなると思うんですが、その気配すらない、というのがあの演出の最大のキモな気がします。

感想ありがとうございました。ツイッターすごい。
エロくない、という感想多めのようですけど、すいません。わたしのなかでは「畳一畳分の間口にいる女性の仕草を見る」=「黄金町の京急下の女性/アムスの飾り窓の女性の仕草を見る」なので、えー、あれで精一杯ですね。照明途中でピンクにしたりすればもうちょっとエロだったかしらん。あと、演出には興味があるけど、設定とか裏設定みたいなものには自分は全然興味がむかないんだなーと、やってみて思った。小物とか振付になんにも意味を持たせる作業しなかったので。むー。
今日は、なんとこれ全部、渋谷円山町で、

1)映画美学校・音楽美学講座講義(95~05まで)*レギュラー講師仕事 
2)同ユーロスペース二階オーディトリウムで、佐内正史×川本真琴「沼をこえて会いに行こう」ポエトリーリーディング+ライブ 
*9/26発売のミニ・アルバムで、一曲編曲と第二ピアノを担当させてもらっております。
http://natalie.mu/music/news/75853
3)O-NESTで「Moe & Ghost」発売記念ライブにサックスで二曲ゲスト参加
http://moeandghosts.com/#
4)深夜はCLUB-ASIAでBlack-SmokerPresents「EL-NINO」

という豪華四本立て! あの坂を夕方から朝方まで3,4回登ったり下りたりする予定です。よろしく~