風邪・原稿遅滞・名古屋

1/15日のbrainz最終回を無事終え(受講したみなさま。ありがとうございました!)、家に帰った辺りから寒気が。首にタオルを二重三重に巻いて暖かくして寝るも、朝起きた時には熱が38.0℃と完全に風邪症状。名古屋ツアーの前に片付けるべき原稿の紙や資料を並べながらも、床暖房の上でぐったり腹這いになったまま動けず。いつも風邪と共にやってくる喘息症状がないので「今回は軽症だな」と甘く見ていたら二日たっても熱は39~38℃から下がらず、さすがに焦って金曜に医者に行き薬を出してもらう。インフルでなかったのは不幸中の幸いでした。

CIMG0963

1/19早朝、大谷自宅にsimツアー組集合して、今回車手配&運転手をかって出てくれたs君の車で名古屋へgo。この時点で大谷はかなりの快復をみていたが、おそらくリハ時に同じ風邪をひいてしまったと思われる植村さんがかなりダウン気味。そしてこの症状は移動を経てライブ本盤直前まで続くのだった。名古屋に1;30着。komeda珈琲店でとりあえず名古屋食1ミルクたっぷりのコーヒーを飲む。リハ後tokuzo側の味仙で浅利ソバ。辛い。他のメンバーの食べ物も総じて辛目味濃目であった。味覚の帯域全てを埋めようとするトータル・コンプ感が名古屋の食には感じられるような気がする。

tokuzoはめずらしくオール・スタンディングで、嬉しいことに満員でした。ライブもつつがなく終わり、そのまま日帰りで帰るメンバーを見送ってから、しばらくしてパルルに移動して荷物を置き、今朝ネットで押さえたビジネス・ホテルに戻る。一泊¥5000と格安な上に、その宿泊プランの名前が「ヤング島耕作プラン」というものだったので、一体どうなることかと思ったが、これが実に至近・綺麗・快適で最高であった。また利用したい。「ヤング島耕作プラン」。

11:00チェックアウトし、栄の辺りを散歩してから新栄パルルへ。昼ごはんは愛知芸術センター側のMa Maisonというお店でトンカツ定食。これは美味しかった。パルルでのレクチャー、お客さんまあまあ少なめで、逆に喋りやすかったです。3月から毎月ぐらいで行くのでまたよろしく。次回からはサックス生演奏も付きますよ。

見に来てくれたm君の車で名古屋駅まで送ってもらい、せっかくだからもう一食食べようと駅ビル地下のレストラン街で、きしめんの店に入る。メニューを見ているうちに、うっかり「ミソカツ丼+きしめん」のセットを頼んでしまう。さっきトンカツ食べただろ! 注文した時は忘れてました。 ミソカツのミソが、ミソおでんの甘いミソと同じものに思えて仕方が無いんですが、なんとか無事完食。

名古屋-新横浜は一駅で、家から西荻窪あたりにまで行くよりずっと楽である。これで乗車料金が今の10分の1になってくれたらいうことないのだが。帰宅したらリビングで嫁が、「笛」と習字で、ダイイング・メッセージらしきものを残して倒れているのでびっくりするが、書初めしながらお酒を飲んでいて、床暖房にうとうとしてそのままその場で寝てしまっただけだったらしい。驚いた。

080120 2131 0001

残っている原稿はこれから仕上げます。もう少々お待ちください>関係者さま

サウンド・アナトミア

サウンド・アナトミア―高柳昌行の探究と音響の起源
サウンド・アナトミア―高柳昌行の探究と音響の起源 北里 義之

青土社 2007-12

Amazonで詳しく見る by G-Tools

ご紹介が遅れましたが、昨年の12月に音場舎主催の北里義之氏が第一著作『サウンド・アナトミア - 高柳昌行の探究と音響の起源』(青土社)という本を出版されています。

で、この本の第二章、「ケージではなく、何が」が、『貧しい音楽』収録の「ジョン・ケージは関係ない」に対する応答、というか、大谷、北里、大谷、北里と続いていた所謂「音響派」、「音響的即興」についての議論をまとめた文書となっております。ミシェル・フーコーの「まなざしの裸形性」を引きながら、モダンの時代がはじまるその瞬間に立ち戻ることを通して90年代末期のあらたな即興演奏について解説を試みようとしたもので、自分の文章が一杯引用されていてちょっと照れくさくもあるのですが、素晴らしい批評の叩き台になることが出来て光栄でした。10年やってきて、ようやっと話が通るようになってきたのでは? と思うと歓びもひとしおです。

自分のためのメモとして、2点だけ北里さんの批評に対してエクスキューズを。

1)「個人的な好みを排した、匿名的な音の世界」は、「多くの若手インプロヴァイザーは現在こうした場所に一度降りてゆくことを厭わない傾向を持っているように思う。」ということで、「一度」そこを通り抜ける必要があるもの、という意味で、つまり、それは即興によって目指されるべき「目的地」ではない。

2)すでに血肉と化し、透明になってるから分からないだけかもしれないんだけど、自分が「ポストモダン」的だ、ということの意味がどうしてもわからない。「モダン」の見直し、という作業については自覚的に取り組んでいる意識はありますが。

まあ、ともかく、拙文をこんなに丁寧に読んでくださって北里さんには本当に感謝してます。

と同時に、検索するとこんな意見も見つかりますね・・・。

http://d.hatena.ne.jp/musicincolours/20080116

たびたび思うんだけど、blogで対象を名指しで書いている人は、書かれた人がその文章を「読まない」と思っているのか、それとも「これは読んで欲しいなー」と思っているから名指しで書くのか? 前者だったら「あ、プライベートな所を覗いてしまってスンマセン」だし、後者だったらコメントなりなんなりを返すのが丁寧な気がしますが。

19日にはsim@名古屋Tokuzo 。20日は名古屋新栄パルレで「『貧しい音楽』を語る」レクチャーです。中京地方の方よろしくお願いします。sim名古屋初登場!

「やー、来年はがんばりますよ。あ、もう今年か」

cimg0850

と、久々に会う人と話すたびに何度も言った気がするこの一週間でした。

5時間ソロ、美学校今期初講師、djlp二発。それぞれ無事に終りました。

5時間ソロ、余裕で完走。

DayDream,Loverman,Prelude to a Kiss,You’be so nice to come home to,Skylark,Ask me Now,BACH練習曲3曲,Blues in F,When Sunny Gets Blue ,Neffertiti, I loves you,Porgy,A tribute to NJP, E.ギスモンチの曲,Mona Liza,Nardis Hello Nelle(Bill Frisel)などを演奏して楽曲の解説をしたり元曲を掛けたり。外から時折聴こえる中央線の電車の音をトニー・ウィリアムスだと思ってNeffertitiやったのが自分としてはウケた。

「大谷能生のフランス革命」の最終全体会議もありました。で、スケジュール決りまして、発売は二月後半~三月アタマということに決りました。もう少々お待ちください~。

画像は最近サカリがきてしまって非常にウルサイうちの猫

2008年始動

cimg0914.JPG今年が平成20年だと先程知りました。ネズミも4周目に入りまして、これからはとにかく身体にだけは気をつけます。と言っておきながら御銚子5本目。

年末は久しぶりに八戸の実家に戻っておりました。姪(2歳)が立って話して踊れるようになっていたのが驚き。保育園で流行っているギャグとして「欧米か!」「オッパッピー!」の二つを教えてくれたので、「コマネチ!」と「もみじまんじゅう!」を振り付けで教える。お年玉として日本国硬貨を全種類一枚づつあげる。

年始は正月らしくドミノ・ピザなど食べながらだらだらDVDなど見ておりました。今年の観初めはツイン・ピークス。読書初めはラファティの「どろぼう熊の惑星」。で、ライブ初めはこれですよ!↓

http://d.hatena.ne.jp/toxicdragon/

虹釜さんのお誘いで新年早々ソロで5時間やります。

完全ソロ。しかも、いい機会だからサックスだけでやります。

とりあえず25曲、出来そうな曲の譜面を新しいファイルに閉じました。

インプロヴィゼーションじゃなくて、基本的に曲をやって、それについてお喋りをする。というスタイルでやりたいと思います。完成度よりも、空けたままにしておいた部分をどれだけ妄想で埋められるか? というトライアルで5時間頑張りたい。途中で捻挫して棄権。ということにならないように、当日は水分補給をしっかり考えたいと思います。

画像は八戸駅でのヒトコマ。

2007年各月雑感

you.jpg携帯や手帳に予定をメモする習慣がなくて、スケジュールはもっぱら卓上カレンダーに手書きで記入して管理している訳ですよ。2008年のを貰ったので、今年のを眺めながら思うところを書いてみます。

1月 

新年早々「ユリイカ〆切り」という文字があるなあ。「戦後日本のジャズ文化」号用の原稿だったかな? あと、後に批評集にも入る三太用の原稿もこの月に書いた模様。年末に要注意が出た血液検査の再チェックをして、無事セーフ。になったりもしてます。ライブは一本と少ない。

2月

この月は急な坂スタジオで木村さんが開催してた「二〇世紀ダンス詳解」レクチャーに毎週通ってますね。ここからベクトルズとかいろいろつながったんで非常に勉強になりました。ライブ3本。講義2本。

3月

3/24と3/31に「花見」の文字が・・・。マイルス本リライト真っ最中の忙しいタイミングで(でも未だに出てない。責任は俺にはありません)坂本龍一さんにインタビューしたのも良い思い出。ライブ3本。講義2本。

4月

このあたりから「貧しい音楽」の追加原稿を書きはじめる。新居の契約など忙しそうだ。ライブ2本。講義1本。

5月 

GWを使って現住所に転居。前の家から500mくらいしか離れてないので、自転車のカゴにレコードとかを入れて往復したりしました。でも、5/2にsim、5/3にwoolsライブやってるみたい(記憶ナシ)。三田格さんとnu3号用の対談もしてる(でも未だに出ていない)。ライブ2本。

6月

6/2に「名古屋」の文字があるが? 思い出せん・・・。6/23~26まで大阪に行ってますね。ライブ3本。講義4本。

7月

今年で最後になるFBIに出るために大阪ブリッジまでみんなでレンタカーで行った。帰り二日酔い+車酔いで浜松インターでゲロったことも最早いい思い出。ライブ6本。講義1本。ここで246BOOKで継続開催していた「持ってゆくうた 置いてゆくうた」シリーズはおしまい。webでの連載はまだ地道につづいてます。来年出版予定アリ。

8月

「貧しい音楽」入稿終了。突然思いついて、ギリギリのタイミングで表紙の案を編集に提出して、OKを貰う。これは嬉しかったなー。ライブ5本。講義2本。

9月

「貧しい音楽」ABCで出版記念イベント。無事本が間に合ってよかった・・・。その他、小石川図書館での「語りもの」コンサートやフランケンズ・ゲストトーク+masライブのダブルヘッダーなど、この月は思い出深いイベント多数。Brainzもはじまってますな。ライブ3本。講義(+トーク)4本。出版1点。

10月

歯医者に行った! 十年ぶりだったけど、ほとんど問題なし! 良かった良かった。あと、この月から子猫が家に! ライブ3本。講義3本。

11月

ベクトルズで文学フリマに出ましたね。ライブ2本。講義4本。

12月

STスポット通いが面白かった。ライブ(演劇含め)7本。講義1本。

こうしてみると、今年はライブ少な目だったかな? あと、前半でタメたものが意外と今年中には出せなかったので、おそらく来年はリリース・ラッシュ・イヤーになると思われます。まー大怪我も大病もなくてよかった。年を取ると時間の経つのが速く感じられるようになるとよく言われますが、けっこうそんなことなくて、なんか、時間の流れが速くも遅くもない。認識と速度にズレがなくなってきているような気がした一年でした。じゃあ遅刻するな。

画像は、昨今のオタク文化に詳しい近所の安川君(同い年)に、ニコニコ動画などの説明を受けている大谷の図。

わりと今年は早めに

外回り仕事は納まりました。年末休めるのは久しぶりですが、怒涛の来年年始にむけて仕込みと調整をしばらくゆっくりやろうかな、と。

商品に『日本の電子音楽』(川崎弘二著、大谷能生協力、愛育社2006年刊)を追加しました。

なんと川崎さんのご好意で、購入者には特別編集のオマケCDRをプレゼントします!! 早いもの勝ちですよ!!

公演中に

13日 stスポット入り15時。ドトールでベーグルチキンを買って昼食に。舞台制作を関心しながら傍観。役者さんたちはみな働き者だ。客席とバックヤードの隙間にカーテンを釣って音の場所を確保してもらう。夜は鳥炊き込み御飯弁当。

14日 st スポット14時。京急黄金町駅でけんちん蕎麦。初日無事開けて、会場でビールで乾杯。解散後、関内towserに一人で入ってウオッカ・マティーニとダイキリ。

15日 stスポット11時。横浜駅周辺は凄い人ごみである。昼食は西口外れの中華一でタンメン。ソワレで一箇所大失敗して真っ白になりました。まじビビった。傷心の体を引きずって階段を上り、狸小路の昧珍で焼酎をあおる。

16日 stスポット11時。きのうみなさん無事帰れたみたいで良かった。録音用のR-09を新たにセッティング。ヨドバシ・カメラで絵ねループを買ってみる。昼はダイヤモンド地下街の心晴寿司で白身セットなど摘む。公演無事終了! 機材を一旦家に持ち帰る途中、(星のうどんとどっちかで一瞬迷ったが)鈴一でコロッケ蕎麦。新宿に移動して打ち上げに合流し、まあ、帰れなくて朝までコース。あんまり詳しくないのですが、ゴールデン街などを案内しましたよ。朝一ヘロヘロで帰宅。さっき体重計ったら2kgくらい痩せてました。おつかれさまー。

リンクその他

貼り間違えました(笑)。いまだにネットよく分かってないが、面白いからこのままで。

前の下のアドレスは佐々木敦編集新雑誌「エクス・ポ」へのリンクです。

これは凄いよ。大谷は横浜を巡るエッセイ(となってますが、ホントは完全に小説です。ウソ800。めざせ『ぼくの昭和史』。第三の新人超リスペクト。)を寄稿してます。

で、中野さん予約その他詳細はこちらです。よろしく~。この画像が今日のSTね。st1.jpg

http://www.frankens.jp/

http://frankens.jugem.jp/

家族でお食事

夢うつつ。

明日から三日間STスポットで公演です。

ワイルダーの、アメリカでは良く上演される劇らしいのですが、当方演劇素人なのでまったく存じ上げなく、しかーし、「ある家族の90年の歴史を、クリスマス一晩だけの連続スナップで一幕45分で描く」というアイディアは無茶苦茶ツボでした。音楽で関わること出来て嬉しいです。短期間なりに、凝ったサウンド用意出来ましたので、是非ご来場お願いします。土曜日の夜とか、まだ席余裕あるみたいですよ。大谷は会場からずっと後ろの隅で張り突きでキーボードなどをタドタドしく弾いております。画像は本日のst舞台稽古など。タンタンさんの切りえがすごい。

http://unknownmix.exblog.jp/7045234